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Dr.874 環境に流されない(1月7日)

本を読んでいると、ホスピス医で多くの人の臨終に立ち会われた先生が、いい人生だったと言えるためには「環境に流されず、本当にやりたいことをやる」のが良いと書かれていた。就職・結婚・出産子育て・義父母の介護・夫の介護と自分の置かれた状況で生きて来て、夫を看取ったと思ったら今度は自分が余命宣告を受けることになった女性が、「人の世話ばかりに明け暮れた自分の人生は何だったのか」と振り返る姿に触れて、出て来た言葉だという。人生を後悔しないためには環境に流されてはいけない、これは普段ドクターが言っている「流れに従って生きよう」というのとは真逆なので焦った。この女性をはじめ多くの人生を見てきた医師が言われる言葉は重いし、自分の本当にやりたいことがある人は勿論それをやったらいいと思う。ただドクター人生を振り返ると、流れでやってきた人生(仕事・結婚・子育て・毎日の過ごし方等)は悪くないし、やっぱり人は自分に与えられた環境の中で生きて行くことしかできないと思う。本当にやりたいことが明確でない人や人生の意味にとらわれて動けない人にとっては、もし意味や納得が必要なら自分の流れで歩んできた人生に意味を見出すのが良いと思う。冒頭の女性の人生にしても、この方が歩んでこられた人生が自然の流れのように思うし、意味がなかったとは思わないが、基本的にはそれを決めるのは本人だ。本人が決めることなので絶対的な誰にも当てはまる正しい生き方というのはないと思うが、ドクターが唱える「流れで生きる(生かされている)人生」論が、単に流れに恵まれていた人にだけ通用する考え方なのか、もう少し普遍性があるのかはもう少し探求を続けたい。いずれにしても、どう考えどう生きるのかは各人の自由だ、自分にあった生き方を見つけよう。

 ☆議会の仕事で久しぶりに市役所に行って、ロビーの絵が替わっているのに気付いて、市役所の人に「この絵新しくなりました?」と尋ねたら、「だいぶ前からですよ」と教えられた。こんな鈍感なドクターが説く「流れ人生論」危うし。

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