ささやま冒険教育

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丹後まさとしの絶こうちょう日記

Dr.86 先生はなくとも子は育つ(7月17日)

かつて勤めていた篠山東雲高校の元生徒と、これまた東雲高校の元生徒が勤める居酒屋で飲んだ。勿論彼は二十を超えている。現在は篠山市内で手広くアルバイト数人を使いながら農業を営んでいる(アルバイトからは社長と呼ばれているらしいが、その呼ばれ方は嫌だと言っていた)が、現役時分は暴れん坊だった。彼はもともと農業の力はあったが、なんせ暴れん坊だったので、集団の中で我慢の力や自制心を身に着けてほしいと、何とか学校を続けてほしいと思っていた。こちらが転勤してからはほとんどあっていなかったが、久しぶりに会ってみると、すごく成長していた。商売をやっていく中で、ほとんどカッカすることはなくなり、人に頭を下げることも覚えたという。若い人を使うようになって、どうしたら人にやる気を出してもらえるかに心を割いているという。見違えるような成長だ。これこそ彼が在学中に教えたかったことだ。「親は無くとも子は育つ」という言葉があるが、まさに「先生はなくとも子(生徒)は育つ」という思いだ。そりゃここまで成長するには、いろんな苦労や多くの人のお陰があったと思うが、本人の根っからの性格の良さも幸いして、頼もしい好青年になっていた。その店で働くもう一人の元生徒とも話したが、彼も一人前の社会人へと成長している。こんな様子を見ると、先生の役割って何だ、いなくても生徒がが育つなら先生なんていらないんじゃないかとも思ったりしたが、何人かの先生とは今もあっているという。生徒が成長してからも会ったり、思い出したりしてもらえる先生がいるということは、その子の人生にその先生が(そしてその先生の言動が)生きているということだ。そんな先生がいるなら、やはり教師はやりがいがある。やっていて良かった。

☆久しぶりの元生徒との出会い。「先生はなくとも子は育つ」が、時々会いに着たり連絡をくれたりする「生徒がいるから先生は育つ」。

☆ドクター家のツバメは「親がいるから子が育つ」だ。

 

Dr.85 君の気持ちはわかるけど(7月16日)

メキシコから三田西陵高校に去年の9月から来ていたウリセス君(通称ウリちゃん高校2年生)が帰国するというのでお別れ会に参加した。西陵高校のクラスメートや水泳部、先生方やホストファミリー関係者など多くの人が集まった中でウリちゃんは1時間余にわたって日本語で思いを語った。メキシコ時代のウリちゃんから日本留学を決めた理由、日本での思い出、帰国後の夢まで、西陵生とのパーフォーマンスも含めて構成も内容も大したものだった。スピーチの終わりの方で出席者一人一人に触れ、この人からはこういう言葉をこういう思い出とともに学んだということを順順に語っていった。この友達からは「暗記しなさい」という言葉を試験の思い出とともに、この先生からは「始めよか」という言葉を授業開始の言葉として学んだというような感じで紹介していった。前校長のドクターのところでは、「君の気持ちはわかるけど。(認められません、ごめんなさい)」という言葉を、冬のインフルエンザ流行期の学級閉鎖の思い出とともに語ってくれた。学級閉鎖という制度が理解できない(メキシコにはないのかもしれない)ウリちゃんは、自分のクラスは学級閉鎖だが自分は病気にかかっていないので学校に来たいと登校してきて校長に出会い、その時に私が「(学校に来たいという)君の気持ちは分かるけど、(君だけ登校を認めることはできないんだよ)ごめんな」と言ったということだ。その時のシーンは何となく覚えているが、その時自分がそういう言葉を言ったことは覚えていなかった。このエピソードから「言葉は思いとともに学ぶ」という貴重な学びと、「ドクターも時には(管理職として、生徒の気持ちを大事にしながらも病気拡大を止めるという目的は曲げられないと言う決断をするとは)大したものだ」といういつもの自画自賛を得た。後のパーティーも含めて参加してよかった。

☆お別れ会で熱い思いを語るウリちゃんとクラスメイトの西陵生。

 

☆会場の様子とご機嫌な二人。ホントに彼の勇気からは学ぶことが多い。ホストファミリのご家族からも。受け入れ団体のヒッポからも。

 

Dr.84 セコセコとバタバタ(7月14日)

前歯が2本ぐらついているので歯医者へ行った(若いころに空手の練習でパンチをもらったせいらしい)。ぐらついている歯は抜くしかないが、その後どんな治療をするにしても前歯が2本抜けたままでは格好が悪かろうから、周りの歯とからめて4本の仮歯を作ってもらうことになった。診察が終わって馴染みの先生が「せっかく退職されたのだからセコセコ仕事をするのはやめて、やりたいことをされるのがいいですね」と話しかけられた。「フルタイムの仕事はやってないのでセコセコという感じはないが、いろんなことをやっていてバタバタしてます」と答えると、「それぐらいの方がいいですよ。何もやることがないのはつまらないものです。私も患者さんに会わない日(治療がない日)は寂しいですから」とおっしゃる。セコセコはやめた方がいいがバタバタは悪くないということらしい。ニュアンスは分かるが、表面的にはどちらもやることがいっぱいあって忙しくしている状態だから、その違いは微妙だ。でも折角のアドバイスだから、趣旨を生かして豊かな退職後の道を探りたい。

☆この日は午前中は黒豆の中耕培土(土寄せ)をやって、午後から市のまちづくり協議会連絡会に出た。どこのまち協も役員のなり手不足で苦労されていることが分かった。管理機写真はタイマーの時間設定を間違えて変な写真に。これはセコセコかバタバタか。

 

☆午前中の農作業を慌てて終わらせ、ちょっと寝ながら市のまち協連絡会議に出席。これも微妙な退職後充実生活だ。

 

Dr.83 彩(いろどり)

料理に彩(いろどり)が欠かせないのと同様、人生においても彩は欠かせない。彩は添え物だが、主役を引き立たせ、主役と一体となってそのものの価値を高める。添え物だからと言って低く見たり、なくても良いと考えるのは間違っている。人生における彩は、本体の「生きる」ということを輝かせる、生きる意欲の源とも言える。先日の豪雨でドクター住宅の彩である池の注水装置が壊れたので修理した。注水装置と言っても近くの山の川からホースで高低差を利用して池に水を入れているだけだが、ホースの長さが半端ない。多分1kmぐらいはあると思うが、実際には何百メートルかもしれない。長いホースは川に沿って何とか無事だったが、取水口のコンクリートの蓋(専門用語でカイショ)が流されていた。ホームセンターで買ってきて、ドクター田の横に住む西陵生のお父さん(工務店経営)に穴をあけてもらい、軽トラで薄暗い山道を運び、何とか独力で川底に備え付けることができた。この工事(大袈裟な)の成功により、またドクター池に水が通り、家の彩の金魚が元気になった。このように彩は大事だが、維持や獲得には多大の労力がいる。この労力を注ぐということ自体が生きるということそのものかもしれない、たかがカイショ一つ直しただけで大層な結論を得た。でもこの気付きは(ついでにカイショも)大事にしたい。

☆こんな山奥にドクター池の取水口があります。

 

☆豪雨の跡が残る狭くて薄暗い山道を行くのは勇気がいりました。こんなポーズ撮ってる場合ではなかったのですががんばりました。

 

☆取水口が直って、ホースで池まで山水が届きました。ドクター池(家)の彩の金魚君たちも喜んでいます。

 

 

☆先日のドクター講演会での添え物・彩「ガッチャ」。やはり彩は人生にも講演会にも大事だ。

 

Dr.82 一期一会講演会

ささやま冒険教育初の講演会を行った。三田市私立幼稚園PTA連合会の保護者の方々に「絶こうちょう教育のヒント」と題して、教育する人(親・先生等)も上機嫌・絶好調を維持して子どもたちに接しましょう。教育はねらった通りには行かないので、子どもに良いこと・ためになることをいっぱいしてあげようと無理をせず自然体で、まずは自分自身が毎日を活き活きと楽しく(お気楽にーこれはあまり言わなかったけど)過ごすことを心がけましょう。子どもにあこがれられれうような存在になれれば最高ですね、みたいな話をさせていただいた。こうして書くと少しは分かるかもしれないが、多分講演は支離滅裂とても何が言いたかったのかわかる状態ではなかったと思う。講演者自信はとても楽しかったが。参加者の方からも「とてもためになった」「いい話を聞いた」という感想はなかったが、「面白かった」「楽しかった」とはおっしゃっていただいた。これで十分、ドクターにとっては一番うれしい感想だ。クールビズ用の半そでシャツにネクタイをすると襟幅が狭いので不格好になってしまうことが分かり直前にネクタイを外すなど反省点は多々あるが、まずは皆さんに喜んでいただけ何より自分が喜べた講演会が無事終了してホッとしている。ご尽力いただいた関係者の皆様に心からお礼申し上げます。それにしても、このような講演会しかり、いつものような体験会しかり、人との出会いしかり、茶道で言われる「一期一会(いちごいちえ)」の気持ちを忘れず、これが最後かもしれないと思って大事に大切にしていきたい。でも、これが本当にSAP最後の講演会にならないことを祈りながら(オイオイ)。

☆一期一会。SAP初講演会(於三田市ウッディタウンセンター)。

 

☆最後の謝辞(だいたい無理にでも講演の良い所を探してくださる)に、めっちゃうれしそうなドクター。これを見ても一期一会の講演会をやらせてもらってよかったことがまるわかりだ。

 

 

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