Dr.816 世の中は広い(11月6日)
サウナが好きで時々行くが、サウナ室で見るおっさんの一挙手一投足にその人の本性が垣間見える。多くは自己中心派で、そういう人は自分が座る前にマットを裏返しにしたり(前の人の尻汗を嫌がって)、大きく股を開いて周りに他の人が座りにくくしたり、タオルをその場で絞る(サウナ室に入る前にやっといてよ)等の振る舞いをする。ミストサウナでは出る前に自分が座っていたところに手桶で水を撒いて奇麗にするのがエチケットだが、中には人が信用できないのか自分が座る前に水を撒いて自分の座る場所を清めてから座る人がいる。いろんな人の振る舞いを見ながら、自分は周りの人に嫌な思いをさせないように大人しく発汗に勤めていたドクターだったが、先日「世の中は広い(こんな人がいたのか)」というシーンを目撃した。その人はミストサウナに入ってくると、手桶ではなくホースでたっぷり水を撒いた。よっぽど奇麗好きな人かと見ていると、何とその人は自分が水を撒いて奇麗にしたところではない場所に座られた。ドクターが勇気を出して「あの~、すいません。何故、水で奇麗にしたところではない所に座られたのですか(何のために水を撒いたのですか)」と聞いてみると、「水を撒くのと、自分が座る位置とは関係ないんです。すみません(不信を抱かせてという意味らしい)」と言われる。「こちらこそ、すみません(知らない人に勝手に話しかけて、しかも相手に謝らせてしまいの意味)」と言ってから、これまで自分の座る場所を奇麗にする人は随分見たが、自分が座る座らないに関係なく奇麗にしたいからするという奇特な人は見たことがなかった。「世の中は広い(捨てたもんではない)」という暖かい思いで温泉施設を後にした。
☆お花の飾ってある温泉施設で、世の中の広さに触れ暖かい思いに満たされたドクター。単にサウナに入って身体が温まっただけではない。