Dr.57 仕事と人生 (6月8日)
篠山中学校のトライやるウィーク推進委員長として、中学2年生の就労体験現場を視察に行った。委員長や視察と言ってもワーワー面白がってるだけで実務的なことは何もやっていないのは他の会議と同じだ。今回も中学生が働かせてもらっている保育園や消防署、博物館などに行って、子ども達とワーワーおしゃべりをして活動の様子を撮影しただけだ。これでは、いつもの冒険指導と同じだ。その時のおしゃべりで「将来保育士になりたいです」「歴史が好きなので、それに関係する進路に進みたいです」などと話してくれた子ども達がいた。彼らの夢の実現を願うと同時に「仕事は生活資金を得るためや自分の力を社会に生かす面で大事だが、何の仕事に就くかで人生のすべてが決まるわけではないので、仕事決定にそんなにムキにならなくても大丈夫だよ」という思いが去来した(勿論子供たちにはこの話はしなかったが)。というのも退職して2か月、私の仕事や生活は全く変わったが、自分というもの(考え方や言動等)は全く変わってないと思うからだ(他人からもそう言われる「ドクター、全く変わってませんね」等)。仕事は大事だし、希望に沿うものに就ければそれはそれですばらしいけど、流れやご縁で就いた仕事でも結構面白いし、仕事以外の人生も大事だ。この流れで言えば、現役時代仕事に行き詰った時、「もし学生時代の夢のように世界をまたにかける仕事(例えば商社マン)に就いていれば、自分の人生は全く違ったものになっていたのにな」と夢想したものだが、案外夢が叶って世界の何処へ行っても、子どもとワーワーしゃべりながら写真を撮ってただけかもしれないことが分かった。
☆トライやるウィークで就労体験中の中学生(中には一緒に視察した先生もいますけど)。
☆現役時代の職場巡回でも生徒をそっちのけで自分の写真を撮りたがる姿勢は、仕事が変わっても変わらない。仕事がすべての人生を決めるわけではないのだ。
Dr.56 セピア色
昔のドクターを知る女性から公民館企画について相談したいことがあるというので、近くの公民館へ行った。「できるだけのことはさせていただこうと思いますが、まずはご自分たちの若い感性で面白い企画を作ってみてはどうでしょう。自分自身がが楽しむことと学びが表に出すぎないことが大事です」とか何とか、毒にも薬にもならぬアドバイスをしただけに終わり申し訳なかったが、そこで彼女たちから「公民館にこんなものがありました」と言って渡されたのが、何とドクターが15年前HAP(ひょうご冒険教育)を立ち上げた時作ったパンフレットだった。少しセピア色がかったパンフを見ながら、当時の思い出がセピア色によみがえった。元気いっぱい意欲に燃えていた当時の自分をそのまま見たとすれば暑苦しいだけだと思うが、セピア色にかかった思い出とともに思い出す当時の自分は「よくがんばってたよな。でも今ならもう少し気楽にぼちぼちやるけどな。あんなにギラギラしてたら周りもしんどかったやろ」と、いろんな人生経験を経た余裕もあってか元気いっぱいの自分を懐かしく愛おしく思い出すことができた。一方現在愛用のカメラの中に納まっている子供たちと戯れる自分の写真を見ると、セピア色時代とやってることは同じやな。人間そう変わらないかという思いもしてきた。
☆昔のドクターのように熱く公民館企画について語る若手公民館職員。
☆彼女たちにもらったセピア色のHAPパンフと家でそれを見るセピア色のドクター。
☆現在愛用カメラに納まっている最近の子ども達とのショット。やってることや目立ちたがりの性格は変わらない。人間変わらないところと人生経験で変わるところがある。
Dr.55 幸せ太り
一般的に結婚や交際など幸せな状態になった人が太ることを「幸せ太り」と言う。もちろんドクターは最近結婚したわけでも交際を始めたわけでもないが、太り始めた。現役時代よりも2㎏ほど増えている。現役時代は1日3~4個食べていた菓子パンが2~3個に減っているのにもかかわらずこのざまだ。体重が増えてきた理由は菓子パン以外のおかずを食べる量が増えてきたのと運動不足を除けば、ストレスがなくなったことが大きい。SAP(ささやま冒険教育)指導や百姓(ドクタートラクター)などはしているが、どれも好きなことなのでストレスとは無縁で、楽しく上機嫌でやっている。これは結婚とは別種の「幸せ太り」だ。この間指導した小学生も可愛く、初めバラバラだった班が活動の終わりの方には良い感じのグループになった。「ドクター ドクター 偽医者」などと言って話しかけてくる子供も多く、ドクターも子ども達に「君は良いリーダーシップを持っているね」「君はムードメーカーだ」「君はよくこの短い間にそのことに気が付いたね」「君は元気があるし冒険指導者向きだ(なったからと言ってどうということはないが、ご機嫌には暮らせる)」「君たちはすばらしい」などと話しかけ、最初「自分が自分が」と言っていた集団を、「人のために、チームのために」と言えるチームに替えた指導力は流石だなと自画自賛した。やっぱりドクターは「お幸せ者」だ。これでは太るはずか。
☆可愛い小学生たちとお気に入りの冒険活動、しかも思い通りの成果が出て(いつも通り自分に甘い判定ですけど)、大満足のドクター。これでは幸せ太りするはずだ。でも「不幸せ痩せ」よりはずっと良いか。かくしてドクターは太り続ける。
Dr.54 明日 明日 また明日
楽しみにしていること(晩御飯に好きなおかずで一杯やること等)を延期される状態が続いている。延期される理由(妻が忙しい、妻の機嫌が悪い、妻がやる気にならない等)は分かるが、こう延期される(その度に「明日」「明日ね」「また明日」を聞かされる)と、平常心でいるのが難しい。かと言って文句を言ったり、自分でやったり(ドクターの得意料理はカレーとパスタに限定される)するのは主義に反する(ドクターは平和主義である。「根性なし」とも「優柔不断・はっきりしない人」とも言えるが)。そこで、「今日願いが叶わなくて」も「明日願いが叶うかもしれない」という期待感は悪くないと(無理にでも)思うようにしている。願いが叶ってしまえばこの期待感はなくなる。願いが叶うと一時的な満足感は得られるかもしれないがそれで終わりだ。そのつかの間の欲求充足よりも、期待感をもって一日ワクワクしながら過ごす方が生き方としては高尚なのではないか。1日の最後の方に楽しみが待っていると思うと元気が出る。かくして「明日 明日 また明日」の壁を(見方を変えることによって)乗り越えようとしているが、いつまでもつだろうか。
☆ジョージ写真集(冒険のマスコットチキンにいろんなポーズをさせる試み)第2弾 「水飲みジョージ」と「おっさんとジョージ」
☆この女子生徒たちはジョージ写真集を楽しみに(明日のジョージをどうしようという期待感)、わざわ「おっさん柄靴下」を履いてきてくれたという。「おっさんに挟まれたジョージ」も撮ろうよと、寝っ転がったドクターだが、これでは女子中学生を下からのぞき込む変態おっさんにしか見えない。
Dr.53 還暦少年
妻がファンのスターダスト〇ビューが『還暦少年』というアルバムを出したらしい。ドクターの還暦は6月1日に終わってしまったが(現在61歳です)、還暦過ぎても中身の幼稚さは変わらない。見かけは立派なおっさんだが、考えが未熟で落ち着きがないとこは10代の頃と同じだ。未熟なところはあっても可能精一杯の少年という言葉に惹かれる。今日今がホントに10代の息子を英検を受けるというので駅まで送ったが、彼は数日前から今日の受験に向けてナーバスになり、今朝も緊張からかお腹が痛いと言っていた。「Do your best. それしかないし、それで良い(だからベストを尽くし後は結果は気にしなくても良いし、なるようにしかならないからね)」と言って送り出したが、自分もここまで(この年齢で、このように考えるようになれるまで)来るには随分緊張体験を踏んできたなと、側にいるだけで緊張が伝わる息子を見て思い出した。それに比べて還暦少年は図太く生きやすい。見かけや体力の老化はいかんともしがたいが、少年のような純な部分を残しながらも「何とかなる」で生きていけるお気楽さとタフさを併せ持つ「還暦少年」、このネーミング&心の在り方、気に入りました。
☆還暦少年ドクターが指導するK中学校のコミュニケーションラボ講座。
☆思い付きでやった「人間知恵の輪」風アクティビティが思いのほか上手く行ってドヤ顔のドクター。還暦少年は適当にやってうまく行ったことをすぐ自信に変える。他のメンバーから顔が良く似ているのでドクターの息子ではないかと言われた生徒と。彼も実の息子も「還暦少年」の良い部分だけ学んでほしい。