Dr.68 好きな食べ物順に並べ(6月24日)
冒険アクティビティの一つにラインナップというのがある。お題に沿って全員ができるだけ早く並ぶゲームで、早く並ぶためには先頭をどこにするのか、自分はどうなのかという声を出さなければならず、全員が関わらなければ課題は解決しないが、難易度はそう高くないので、活動の最初にウォームアップ的に使うことが多い。よくあるお題は「身長順」「名前順」「誕生日順」などだが、ドクターはいつもの土曜講座の中学生に対して「好きな食べ物順」というお題を出した。無茶苦茶なお題だ。食べ物に何の順番があるというのか。生徒たちは当然「どういう順番で並ぶのですか」と聞いてきたが、「自分たちで考えろ」と突き放した。すると生徒たちは「イチゴ」「うどん」オムライス」とか言いながら、あいうえお順で並びだして、最後は「ラーメン」の生徒が並んだ。勿論これが唯一の正解ということはなく、「日本料理」「中華料理」「デザート」などカテゴリー毎に分かれるというのもありだ。ドクターの狙いは、「一見無理な課題も自分たちで意見を出し合い何とか解決する」という経験をしてもらうことにあった。というのもこの講座の狙いの一つに、「生徒たちが夏休みに行く無人島キャンプでの自主的な班活動ができる力を養う」というのがあるからだ。キャンプでは10名程の班員が男女協力して毎日の食事を作るところから、いかなるハプニングにも自分たちの力で対処して最終日まで生き残ることが求められているという。どんどん自分の意見を言い、友達の意見も聞いて、ベスト(またはベター)の解決策を見つけていかなければならない。答えのない(または答えが一つではない)問題にも何らかの対処をしていかなければいけないのだ。勿論好きな食べ物順ラインナップだけで、その力が付くわけではないが、100万分の一でも足しになればと考えて実施した。キャンプ後の成長が楽しみだ。
☆「好きな食べ物順」の前には「肘から指先までの長さ順」というのもやった。恥ずかしくても男女が手を合わせないとラインナップはできない。これも男女間のコミュニケーション促進という、無人島キャンプを生き延びる力の養成が狙いに入っている。こう解説すると、その場の思い付きが、狙いすました素晴らしい指導者みたいになりますね。
☆「誕生順」に並んだら、明日が誕生日の生徒がいることが分かって、思わず拍手が起きた。いい班だ。
☆この日の最後は、島での目標をポーズで表しその中に「自分の決意」を書き込む「Being」という活動を入れた。キャンプ前の講座でこれを入れるとはさすがドクターだ。
☆最後に自画自賛したり、自分が中心のように写真を撮るのもドクターらしい。
Dr.67 マイナス思考ばっかりや(6月22日)
先日、母親と播いた2回目の黒豆トレイの太陽シート(保温のために被せるピカピカ光るやつ)をめくると発芽していないものがいくつかあった。それを見て母親が「あかんな。なんでやろ。しっかり水もやったし土も被せたのに、よそ(近所の人)のやつはみんなよく育ってるのになあ」とため息交じりに言った。それを聞いてドクターは「かあちゃんは、いつもマイナス思考ばっかりや。芽が出てないとこがあると言っても、ほとんどが芽が出てるやないか。よそかて出てないとこもあるわ」と反論した。勿論かあちゃんにも、世話好き、優しい、家族思い、働き者など良い所はいっぱいあるが、マイナス思考というのか、物事の悪い面・問題点を強調してそれを大きな声で言うのには閉口する。その問題点が自分も気になっているので余計に癇に障る。このマイナス思考に育てられて、これを脱却するのが自分の人生課題になった。おかげで今では随分楽天的というのか、成り行き任せの、お気楽な生き方・考え方ができるようになった。そのいくつかはここで皆さんにお伝えしている通りだ。でも今でも時々は、遺伝子か育った環境の影響か、この母親譲りのマイナス思考(心配性)が顔を出す。しかし、これも考えてみると、人類はマイナス思考で常に最悪の事態を想定して対処を考えてきたから生き延びて来たともいえる。そういう意味では人間誰にも、この種のマイナス思考の種はあるのだ。マイナス思考もうまく付き合えば用心深さにつながり、人生の大失敗や致命的な落とし穴を避けるのに役立つ。マイナス思考がきつすぎる場合は考え方の癖を変える訓練と習慣変更により、適度なプラス思考、上機嫌力に修正すれば、お気楽にしかも致命的な失敗は回避しながら楽しく暮らせる。出発は誰もマイナス思考だし、少しはマイナス思考があった方がいい。んっ?これはもはやプラス思考か。
☆娘の中学校であった「PTAあいさつ運動」。どこでも目立とうという行動パターンは亡き父親のDNAか。親からいろんなものを受け継ぎながら、それを改良して自分にあったものにしていくのが人生。良いものをもらって感謝するのはいいが、困ったものをもらったからといっていつまでも親のせいにしてはいけない。
☆母親と播いた芽が出そろっていない黒豆セルトレイ。「心配しすぎや、結構よく出てるやないか」とは言っても良いが、決して「1回目の妻とやったやつはもっと芽が出ていた」などと言ってはいけない。新たな克服課題が増えるだけだ。
Dr.66 またやってしまった
冒険指導での失敗をまたやってしまった。午前中うまく行ったので油断してしまい、午後の活動が良くなかった。高齢者大学の指導は2回目なので、前回の経験を踏まえて、子どもや一般の大人とやる時と比べて、ゆっくり、参加者の皆さんとのトークも楽しみながら進めるというのを心掛け、午前中はうまく行った。参加者の皆さんはどうか分からないが、少なくとも自分は楽しく満足だった。これに油断したのか昼休みは他の冒険案内人と話が弾み、午後の展開を考えるのがおろそかになった。ともかく午後一の活動は考えていたので、これは何とかできたが、そのあとが良くなかった。仲間づくりを優先した高齢者の活動という意識が薄れ、課題解決型のゲームに走ってしまった。晴れれば屋外でやろうという計画も良くなかった。雨はやんだが、別の理由で外には出なかったのだ。急遽室内型をぶっつけ本番で詰め込み、最後に時間をかけてやろうと思っていたブラインドペアウォーク(一人が目隠しをして、もう一人が安全に誘導し心の交流を楽しむはずだった活動)をバタバタやってしまい、目隠しで怖い目をさせただけに終わってしまった。参加者の皆さんは(超)大人なので、最後には優しい感想や笑みをいただいたが、誠に申し訳ない気持ちだ。他の班では、終わりの方はゲームではなくこれまでの経験や今後の方向を語り合ったと聞いてより申し訳なく思う気持ちが強まった。やはり終わりは目隠しではなく、2人組でもなく、目を開けてお互いの顔を見ながら全員で語り合うべきだった。反省しきりだが、救いはこれに懲りて冒険指導家の看板を下ろす決意をするのではなく、次回はもっと良い指導をするぞと決意しているところだ。でも、どこからか「いい加減成長しろよ」という声が聞こえてきそうだ。
☆はじめは調子よくて尻すぼみ。よくあるドクターパターンだが、次回はきっと克服します。あれっ、この決意も毎度のような。いえ、次回こそきっと。
☆何で締めの活動にこんなん(ブラインドウォーク)を選んでしまったのだろう。心の交流を楽しんでほしかったのだが、配慮が不足でした。ほんとにすみません。
☆この程度の指導にもかかわらず、笑顔の記念写真ありがとうございました。
「ドクタートラクター」の内容を追記しました。
「ドクタートラクター」の内容を追記しました。
→詳しくは「ドクタートラクター」のページをご覧ください
Dr.65 自然の驚異
激しい雨が降っている。地震も余震も起きている。テレビの気象情報を見ながら娘が「何故でない。どうした気象庁」とこの地域に大雨警報が出ないのを吠えている。ドクターはこの雨を見ながら、今日の冒険指導ネタを考えつつ、「自然って恵みもくれるけど怖ろしいな。とても人間の力では勝てる相手ではない。今後は今以上に自分(人間)の力を過信せず、自然(流れ・運命・やる羽目になったこと)に従って生きていこう。せめて自然に嫌われないよう、人のため自然のためにできることはできるだけやっていこう」と思いをはせるのであった。そういえばドクターブログにこんな教訓を垂れる丹吉師の出番が少ないことも思い出した。ともかく皆さん、謙虚に、上機嫌に、自然体で行きましょう。
☆自然は怖ろしくもあるけど恵みも与えてくれる。自然(の流れ)に従って生きるのが一番(丹吉)
☆化学肥料を与えないドクター田の稲は元気がいまいちですけど、何とか育っています。