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丹後まさとしの絶こうちょう日記

Dr.39 会議は踊る

篠山市が開催した「NHK大河ドラマ(再来年放映の明智光秀)を活かして市を盛り上げる会」(意訳)に地元まちづくり協議会副会長として出席した。しかも出たがりのため委員長を仰せつかった。他の出席者には、他地域の地元関係者や有識者(歴史に詳しい方)、地域で歴史的遺構整備を行っている人などそうそうたるメンバーが集まって喧々諤々の議論が繰り広げられた。曰く「PRで国道に看板(明智光秀が丹波攻めで攻めた八上城)を立てよ」「東京物産展でもPRせよ」「最近のPRはネットやSNSが良い」「PRというが、そもそも明智光秀は地元では悪役ではないのか(地元の八上城主:波多野秀治を攻撃したから)」「昔はどうか知らないが、現在地元で光秀を恨む人はいない」「いやこだわる人はいる」「いない」「篠山市にアンチ光秀が多いと言うほどではないが、歴史的に複雑な感情を持つ人はいるかもしれないのでそこは気を付けましょう」(議長ドクターの場を取り持つ発言)、「大体NHKは明智光秀をどう描こうとしているのか」(歴史に詳しい方)「それは直前まで分からない。大体丹波攻めのシーンが出てくるかどうかも分からない」(市職員)「マスコミに取り上げられるのは良いが、今の八上城の整備状況では来てみてがっかりということにはならないのか」「私は以前から八上城登山道の整備を市や国へお願いしている(国有林が多いため)」「私からもお願いしたい」(八上まち協会長)「行政へお願いするだけでなく地元が継続的に整備しなければダメだ」(他地域で長年歴史遺産整備をされている方)「木を切るだけという安易な整備で歴史遺構を台無しにしている例は多い」(山城専門家)「いろんな意見が出て議論が深まりありがたい。これからも協力をお願いしたい」(議長ドクターの無難なまとめ)・・・と会議は続いた。この先が楽しみなような心配なような。

☆篠山城大書院で行われた「篠山市大河ドラマ推進準備委員会」。議論百出の会議とそれを面白がる議長ドクター。

 

 

Dr.38 酔っぱらってるんですか

予告していたユーチューブの「ファシリテーター談義」が発信されている。その動画を観た地域のお姉さまが「酔っぱらって撮ったんですか」とお尋ねになった。馴染みのファシリテーター達と楽しくかつ初めてのYouTube出演に緊張しながらしゃべりまくる姿は確かにある種何かにとりつかれたような酔っぱらっているような感じだ。これから何回かに分けて発信されるというから是非ご覧ください。やっぱり動画は恐るべし。登場者の素(顔)が隠しようがない。全てがさらけ出されているような感じだ。怖くもあるけど面白い。ところで「酔っぱらう」というのは、自分の人生の生き方そのもののような気もする。酔うのは別にお酒だけでなくてもいいけど、要するに、その時その場のその時間に酔いしれれるということだ。そこには打算も未来や過去の心配もない、ただただその瞬間に没入している充実感・至高感があるだけだ。そんな瞬間を生きる生き方が好きだし、退職後はよりそんな感じで一日一日、一時間一時間を楽しんで生きられてる感じがしている。

☆いろんな用事で学校を回っていると、いろんな学校の様子(この日この学校は文化祭)やいろんな人(旧知の事務の方)に出会う。その瞬間の時間に酔いたい(大事に浸りたい)。女性とみるとツーショットをお願いするのはホントに酔っぱらってるのかもしれませんね。

 

☆10回シリーズで指導している中学生と。10回あるのにもう主力のネタは出し尽くしている。後先考えないでその時間に集中する生き方(やり方)はこれでいいのか。いいのか悪いのかは分からないけど、子どもたちの笑顔を見ているとそれもありだという声が聞こえる。

 

 

Dr.37 教え過ぎでしたね

芦屋市の中学1年生4クラスを12名で指導した。嬉野台生涯教育センターでも最大規模のグループ数だ。担任の先生を中心に引率団の先生方が我々の指導を見学しておっしゃたのが、この言葉「(私たち学校の教師は)教え過ぎですね」だ。「こんな(自分たちで意見を出し合い課題を解決する)生徒たちの姿は初めて見ました」などという言葉も頂いた。ドクターは常々こういうことを先生方に伝えたくて、冒険指導をしている。この日はその願いがかなった日だ。学校の先生は教えるプロだから、分かりやすく教える能力はもちろん必要だが、私たち冒険指導者がやっているような教えないで生徒たちが気付くのを待つというアプローチも持っていた方が良い。気付くのを待つと言ってもただ待つのではなく、自分たちで活動したくなる(その結果として気付く機会が増える)仕掛けをして見守るというスタンスだ。その時々の状況(学びのねらい・時間・環境等)で教えたり、見守ったりできる、そんな引き出しの多い先生が増えてほしい。自分自身が教え好きなので偉そうなことは言えないが、先生(というのか人間みんな)は教え好きだ。放っておくと、「見守る」「待つ」というアプローチを知らないまま教壇に立つ人ばかりになる。多様な子供たちが多様な先生と出会えて豊かな学びが出来るよう、今後も及ばずながら先生方に教えないアプローチがあるということを教えていきたい。いや教えちゃいけませんね、先生方が気付かれる機会を持たれるように率先実践を続けていきたい。

☆晴天の嬉野台でHAPの活動に活き活きと取り組む芦屋の中学生。その様子を先生方が見守ってくださった。

 

 

☆グループで昼食をとるドクター班の生徒達と&お茶目なムードメーカー生徒と。

 

Dr.36 二つ良いことさてないものよ

「二つ良いことさてないものよ」この言葉は、郷土が誇る心理学者河合隼雄先生がおっしゃっていた言葉だ。ドクターは昨日この世で最も気の合う友人が教頭を務めるA国際中等教育学校(多国籍・多人種の中高生が学ぶ県立学校)におじゃまして、生徒たちが昼休みに文化祭ダンスの練習をしているのを覗いたが、人懐こい生徒達で、笑顔もフレンドリーな態度もすばらしく、いろんな国の生徒たちが一緒に活動している姿は感動的だった。こんな学校で生徒たちと触れ合いながら過ごしたかった。現役時代にこの学校(のこんな様子)を知っていれば是非転勤を希望するところだった。現役引退した身としてはかなわぬ夢だが。退職後、お気楽人生を満喫しているドクターとしても、こんな生徒たちを見るとムクムクとかつて子どもたちとワーワーやりあって過ごした楽しかった日々が懐かしく思い出されて、未練が出てきた。心に迷いが生じたときに、運よく冒頭の河合先生の言葉を思い出した。人間いくつになっても、どんな場所でも迷いが生じるが、どちらを選択しても良いことこと悪いことがあるのだから、動き出した道を進むしかないと思いなおすことができた。

☆ドクターに学校への未練を生じさせたA国際中等教育学校生の活き活き文化祭練習。

 

☆この学校で教頭先生を務める無二の親友と。管理職としての悩みはあると思うが、こんな素晴らしい生徒たちと過ごせる幸せはかけがえがない。「二つ良いことさてないものよ」。この言葉を友に、そして同敷地内多文化共生センターで働く指導主事の先生に贈りたい。

 

Dr.35 個性

教育界では「個性を伸ばす」とか「個性を大切に」とか良く言われる。この場合の「個性」は自分らしさ、自分の特徴(特にプラス面を言う)のことで、他の人と違う独自性が強調され、自分らしさ(言い換えれば他人と違う性質)を発揮せよと言うことだ。でも、私のやっていた狂言では本(台本・師匠のお手本)通りやることが大切とされ、昔からの型どおりやることが大事で、個性は型どおりやってもやっても自分らしさを消しても消しても後からにじみ出てくるもの、それが個性だと教わった。昨日も新企画「ドクターうろうろ」(こんな名前でしたっけ。直ぐ忘れても動じないのがこの頃の私の個性)で、いろんな学校・施設を訪問して旧知の方と話してると、別の旧知の方が「声を聞いて、丹後さんだと思いあいさつに来ました」と言って顔を見せてくれた。どうも私は声に個性があるらしい。また他の多くの方から直接・間接(メール等で)に「相変わらず元気そうですね」と言われる。どうも「元気」「お気楽」「いい加減」「安請け合い」というのも私の個性らしい。「声」にしても「元気」等にしても、それが自分の個性だからがんばって発揮しなければならないという意識はない。どうも個性は無理して発揮するものではなく、狂言師匠がおっしゃるように、自然とにじみ出るのが本当のようだ。声が個性的と言われる経験からこんなことを考えたが、願わくば「顔がかっこいい」「人生の酸いも甘いも経験した人間的な深みがあなたらしい」と言われたい。この身の程知らずの厚顔無恥ぶりも私らしいか。

☆かつての上司で、現在フィギアスケートオリンピック選手も通う私立高校の校長を務められるO先生と。尊敬する先生からも「一緒に勤務したころから、楽しそうにやってましたね」と言われた。

☆「ドクターうろうろ」で訪れた、かつての教え子で現在神戸市和田岬でケーキ屋さん(店名ハニーレモン)を営むK君と。大したこともしてないのにずっと「先生、先生」と私を大事にしてしてくれる優しい彼が作るケーキは、自然な個性が出て美味しい。ドクターはエクレアがお気に入りです。皆さんも『ドクターのお気楽な毎日』を見たと言ってお立ち寄りを。

  • 丹後まさとしの絶こうちょう日記 ドクターのお気楽な毎日(~2020年4月)

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