Dr.142 こんなもんですか(9月18日)
人前であいさつする時のドクターの決め台詞がこの「こんなもんですか」だ。時候の挨拶から始めて、一番の主張に入り、一発ギャグを入れて、この決め台詞で笑いをとって終わるというのがいつもの流れだ。この前の娘中学校体育祭PTA会長あいさつも、①日頃のPTA活動に対する保護者の方やや地域の皆さんへの謝辞から始まって、②中学校時代は青春ど真ん中だ、一生の宝物となる思い出をいっぱい作ろう。それにはこの体育祭をはじめいろんな学校生活に全力で取り組むことだ。思い出が出来ないからと言って人のせいにしてはいけない。自分が改善していくのだ、というメインの主張を軽くして、③「膝トントン 手拍子パンパン 指パッチンパチパチ ゲッツの指でお互いにランチ光線発射」というようなみんなで元気に昼飯を食べようという、やってもやらなくてもいいような儀式を力を入れてやった。知らないおっさんがこんなことをやらせるのだから、当然生徒たちはきょとんとしている。それでもよく付き合ってくれたが、儀式参加者はほどほどだ。そこで最後にこの決め台詞「まあ、こんなもんですか」と自虐的につぶやいて挨拶を終わる。するとここで少し笑いが来る。この「まあ、こんなもんですか」は現役校長時代もよく使った。体育祭やマラソン大会の最初のあいさつで「それじゃみんな、張り切っていくぞー、オー」と右手を天に突き上げ、一緒に手を突き上げる生徒がパラパラの状態の時に、「まあ、こんなもんか」と言って降壇する。そこで来るちょっとした笑いに味を占めたのだが、このセリフにはドクターの生き方も凝縮されている。何事も完璧でなく思い付きと勢いでやってしまい、当然来る不完全な結果に「まあこんなもんか。(少しだけど賛同してくれる人がいた。ありがたいことだ。これで十分じゃないか)」と結果を受け入れる。これがドクターの生き方とあいさつのやり方だ。
☆あいさつの中でもどうでもいいギャグに全力を込めるドクター。この写真を市の教育委員さんに撮っていただくという厚かましさもドクター流だ。
☆どうでもいいドクターのあいさつなどに関係なく、すばらしい出来だったS中学校体育祭。すばらしい中学校をつくってくださった後輩の生徒・先生方に感謝したい。