Dr176 じゃんけん禁止(10月25日)
自然学校(小学校5年生)の冒険指導を嬉野台生涯教育センターで行った。1日のプログラムの終わりの方にハイエレメント(高い所での活動)を実施したいという学校側の要望で、この時間枠では全員のチャレンジ時間は取れないので、各班から1名のチャレンジする人を選ばなければならなくなった。もちろん選ぶのは子どもたちに任せるが、チャレンジしたい人が多く、最初子どもたちはじゃんけんで決めようとした。じゃんけんは遊びとしては面白いし、深いものがあると思っているが、意思決定の仕方としては安易な面がある。同様に話し合いもしない多数決も意思決定の仕方としては安易な面を含んでいる。冒険指導者としては、話し合いで、譲ったり、対立したり、葛藤したりしながら決定し、自分たちで決めた人はみんなでその人を応援する経験をしてほしいので、チャレンジをする人を選ぶ際のじゃんけんを禁止した。すると子どもたちは話し合いをはじめ、ある班などは、自分がなぜチャレンジしたいのかを各候補者が述べ、それを聞いた上でメンバー全員で判断するということをやっていた。やればできるのだ。子ども達に(じゃんけんを禁止したうえで)任せて良かった。このようなやり方は普段学校ではあまりやらないのかもしれない。もちろんこうしたやり方は学ぶ点も多いが、すべてではないことを私達冒険指導者も心得ておかなければならない。生きていく上では時間的制約や諸事情によりじゃんけんで意思決定するのが必要な場合もある。誰でも自分のやり方がいつも正しいと思ってはいけない。特に自信過剰のドクターは自分に謙虚になる必要がある。
☆自然学校の冒険教育開会式と活動の様子。
☆じゃんけん禁止で仕方なく熱心に話し合いをする子ども達。