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Dr.560 自然は信用しない(1月16日)

市民センターのホール内に雀が迷い込んでいた。自動ドアの開閉に紛れて入ってきたのかもしれないが、この時期は暖房のためドアや窓は閉められているので放っておくと外に出られずに死んでしまう。何とかして逃がしてやろうと思ったドクターは周りの人に協力してもらい、網まで持ち出して雀を捕まえようとした。この時ふと思ったのが、「雀さんがこちらを信頼して捕まってくれれば命が助かるのに。人を信用すると自分の命が助かるのに馬鹿だなあ」ということだが、考えて見ると自然界の生き物が人間を始め他の動物を信用することはあり得ない。そんなことをしていると生きていけないので、動物と言うのは基本的には他を信頼しない本能になっているのだろう。もしかしたら人間にもこの本能があって、本来的には他を信頼・信用しない性向があるのかもしれない。でも現代社会では逆に、周りの人を信用して良好な人間関係を築いていかないと生きにくい。知らない人や知らない世界では用心した方がいいかもしれないが、身近な集団で信頼関係がないと生きにくいし建設的な社会や未来は作れない。ドクターのやっている冒険教育でもこの信頼関係がないと達成できないような課題を与えて、信頼の大切さに気付いてもらうのが目的の一つだ。こんなことを考えながら何人かの信頼できる人と雀を追い回していたら心が通じたのか、人に捕まりはしなかったが、私たちが開けたドアから外へ出て行ってくれた。この雀救出活動を通じて、雀の命は助かり参加した人の信頼関係は強まった。

 ☆市民センター館内を飛び回る雀と見上げるドクター。疲れて(知らんけど)窓際のラックの上で休憩する雀。私たちに信用についての深い学びを与えた後に外へ飛び立った。もしかしたらこの雀は神の化身かもしれないが、謙虚な私たちは何の恩返しも求めていませんのでご心配なく。でも一応最初にあなたを見つけたのは、このドクター丹後であることを申し添えておきます、念のため。

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