ささやま冒険教育

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丹後まさとしの絶こうちょう日記

Dr.15  忙中閑あり

先日の新聞に「時間は十分にあっても閑(ひま 厳密には閑と暇は違うようですが)がない。いくら時間があっても気持ちに余裕がなければ十分に時間(暇・閑)を楽しめない。要は物理的な時間の問題ではなく、その人の心の持ち方である」みたいなことが載っていた。ドクターのこれまで約半月の退職人生の経験からもまさにそこが問われていると思う。何やかやとすることはあるが、決まった時間にこれをしなければならないということ(出勤時間前には学校に着いていなければならないというような)は少ないので、時間は自由に使えていっぱいあるはずなのだが、忙しい。これはやっぱり性格というのか、考え方の癖なのかなと思う。今までの人生もほっとくといつもせかせか、あたふた何かに急き立てられるような感覚があった。それを脱却したいから敢えて「お気楽」「いい加減」人生を強調していたのかもしれない。ふと今使っている部屋(一応SAP事務所)の横の高校・大学時代に使っていた部屋(今は物置)の壁を見ると、写真のように下手な字(今もそう)で「忙中閑あり」と書いた紙が今も貼ってある。昔から「忙中閑あり」を目指していたようだが、ここは一つ退職を機真剣にバタバタ人生からゆったりのんびり、真のお気楽人生へ変えていきたい。未知の自分に出会うことこそ冒険なので、冒険指導者ドクターには相応しいチャレンジだ。真のお気楽道を目指したいという気持ちは本当だが、結局はバタバタな毎日が続きそうだという諦(あきら)めもある。こちらは人生の求道者丹吉(たんきち:初の登場ですが、ドクターの哲学的宗教的側面を表すときに呼ぶ名前です)師匠の言である。

☆ドクターのもう一つの顔、人生求道者丹吉(たんきち)師と人生目標「忙中閑あり」と書いた若い時の書(丹吉名は30年前から使っていたようだ。30年後の今日も同じことを目標としているということは丹吉師も大したことはない)。

 

☆閑を楽しむ人生を目指して、移動中に見つけたホッとするシーンを撮るが、そのゆったりとした景色の中でも慌ただしく走る俗物。

 

 

Dr.14 あっという間の研修

先日SAP初めての単独依頼の神戸S高校へ指導に行ってきた。1年生240名の緊張をほぐすのと豊かな高校生活を送るヒントをつかむということをテーマに行った。自分の緊張をほぐすのと、自分の人生を豊かに(ドクターの場合は「豊か」イコール「お気楽」「人生何とかなるで生きる毎日」ということになるが)生きるのことには自信があるが、人さまのお子様(高校生)の緊張をほぐしたり、240名全員に豊かな生活を送るヒントを届けられるかというと正直自信がなかった。自信はなかったが、SAP初の依頼であり、いろんな人のつながりで実現した奇跡のような依頼だったので何とか実現したいと、自信のあるふりをして引き受けた。もちろん根底には入学したてで緊張する1年生が充実した高校生活さらには人生を送るために少しでも力になれればという熱い思いはあった。ともかく準備はしたがあとは出たとこ勝負と思い実施した(いつもの通りだ)。冒頭自分をドクターと呼んでというこいつは何者だといぶかる1年生たちに、「この研修を生かすも殺すも自分次第ですよ」と責任転嫁の一言を言ってお気楽に進めていったが、明るい生徒達や協力的な先生方に助けられ、何とか2時間の授業というのか遊びというのかわからない研修を終えることができた。自分にとってはあっという間の2時間だったが、後でS高校に熱い想いを持つ担当者からお礼のメールと「あっという間でしたね」という感想を頂いた。客観的な時間は変わらないが、主観的な時間はその時の環境で伸び縮みする。あっという間というのは楽しい時や物事に没入したときに起こる。実施者、参加者ともにあっという間と思ったということは、SAP初の活動がそう悪くなかったということかと、ドクターはいつものようにお気楽に考えた。

☆SAP初の引き受け講演会。最初の1時間は講義棟で、何やかやとしょうもない話をワイワイと。

☆次の1時間は体育館で、ワイワイと何やかやの活動です。多分生徒たちは楽しかっただけかも。

「SAPとは」の内容を追記しました

「SAPとは」の内容を追記しました。
→詳しくは「SAPとは」のページをご覧ください

Dr.13 フルバリュー

前回「あまり熱くなりすぎてお気楽な毎日の趣旨に反するなあ」と言っておきながら、舌の根も乾かぬうちに今回もまた冒険教育のエッセンスの一つ「フルバリュー」について語ることになったのは、最近、市教委や教育事務所に営業(冒険教育を研修に使ってくださいという売り込み)に回っているが、その時に「ささやま冒険教育」のHPを見てくださいと吹聴するため、担当者の方が何かの間違いで万が一にでもSAPのホームページを見られた時に、「宴会続きでええんかい」のようなお気楽な回のものなら、「なんじゃこれが冒険教育か」ということになって、講師依頼をしてくれないのではないかということを心配したという大人の事情によるのである。それはともかく「フルバリュー」は冒険教育の柱と言っても良い大切な考え方だ。英語で言えば”Full Value Contract”で十分に(お互いの)価値を(尊重するという)約束のことだということがわかりやすいかどうかはわからないが多分分かりやすい。グループでワイワイガヤガヤと冒険活動をして仲間づくりをしようというのが冒険教育だが、せっかく仲良くなるために活動しても、距離が近づく活動でかえって相手を傷つけてしまい、こんなことなら集団での活動をしなければよかったということにでもなれば何をしてるのかわからない。それを防ぐために参加者は自分の持てる最大の配慮で互いの価値(存在)を大切に扱うということを約束して始めるということだ。冒険教育発祥の地アメリカでは、これを実際に契約書に書いてから始めるという話を聞いたような気がする(適当ですけど)。ドクターが指導する場合には、この趣旨を説明して、このことに賛成の人は左手のがってんボタンを右手で押してくれと言って始める(最後の写真参照)、これは本当です。

☆お互いの信頼(フルバリュー)がないとこのようなことはできない。

☆お互いの信頼(フルバリュー)がないとこのような高い所の活動はできない。

☆お互いの信頼がないとこのようなお気楽なポーズはできない。お互いの信頼(ドクターと皆さん)がないとこのような乱雑な部屋の写真をお見せできない。

Dr.12 チャレンジ バイ チョイス

冒険教育のエッセンスの一つに「チャレンジバイチョイス」がある。英語で書くと”Challenge by choice”となって、チャレンジは自分で選んでする(自分の好みのチャレンジをする)という意味だ。人はチャレンジをすることで成長するが、そのチャレンジは人から強制されるものではなく、自分でやろうと思ってやる、その自分でやると決めた挑戦というところに意味がある。強制されたり乗せられてするチャレンジはたまには成功することがあるかもしれないが、一般的には心に傷を負ったり後悔を生む。昔あった某ヨットスクールの船上から海に突き落として根性を鍛えるというようなやり方がそれだ。SAPやHAPではチャレンジは決して強制しないということを参加者に最初に約束する。冒険と聞いて無理に怖いことをさせられるのではないかと戦々恐々で参加した参加者は、この「チャレンジバイチョイス」原則を聞いて安心して活動に没入し、そこで生まれた人間関係や信頼関係の中で、初めには思ってもみなかったような思い切ったチャレンジをすることが多い。ただしチャレンジは人と比べるものではなく、大きなチャレンジをしたから成功、大したチャレンジでなければ失敗ということではない、このことには気を付けなければならない。参加者各自がその時の自分の状態(身体的・精神的など)で精一杯のチャレンジをすれば良いのだ。ただドクターは「どのようなチャレンジをするかはあなたに任せるが、チャレンジしないという選択はないよ」と話す。それは一人だけ絶対にチャレンジしないと公言したり非チャレンジオーラを出すことは、せっかく冒険を通して自己やチームを高めようと思って参加した他のメンバーの気持ちを大事にしないことになるからだ。同じ活動をする仲間の気持ちや身体を最大限の配慮をもって尊重するというのが冒険教育のもう一つのエッセンス「フルバリューコントラクト」だが、これについては後日改めて書きたい。今回は冒険教育について熱く語りすぎた。これでは「お気楽な毎日」というブログエッセンスに反することに気がつきました。

☆先日曇天の中で行われた高い所でのチャレンジ(ハイエレメント:キャットウォーク)。地上9m位のチャレンジだが決して強制ではない。高所が苦手な人は丸太に触って降りてきても良い。途中で降りてきた仲間を暖かく迎える人間関係が出来ていなければ実施しない。

☆クライミングウォール。最初は壁に触ってすぐ降りてくると言っていた高所恐怖症君は、下で命綱を持つ仲間の声援に励まされて真ん中まで行くチャレンジをして、「やればできるということがわかりました。このメンバーでチャレンジできてよかったです」と話してくれた。

  • 丹後まさとしの絶こうちょう日記 ドクターのお気楽な毎日(~2020年4月)

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