Dr.345 若い頃(5月17日)
冒険教育に引率に来られた中学校の教頭先生と話していると、その中学校の教員平均年齢は31歳位で50歳代は誰もいないらしい。初任者や臨時講師だらけという凄い時代になってきている。でも若者は未熟なところもあるが、若さや元気さや情熱、何より子どもに近い年齢・存在ということで悪くない。自分の若い頃を思い出してみても、授業は「仏像のマネ」や「金印のスタンプ」「卑弥呼の笛」「隠れキリシタンの祈りの録音CDを聞かす」など怪しげなものが多かったが、部活の空手道部では毎日生徒と一緒にランニングや練習をして自分自身の腕も上がって国体出場したり、わんさかいた同僚や先輩と連日のように近所の酒場や三宮で飲み騒いでいた。ついでに中年の40代や管理職の50代を思い出しても楽しかった思い出ばかりが浮かんでくる。61歳の現在は、猛暑の中の冒険指導やほとんど毎日の夜の会議、頼まれた役職などで充実感よりも先に疲れが勝っているが、これも後から思い出したら、好きなことがやれて少しは人のため地域のためにも働けていた良い時代として思い出されるのだろう。「思い出は美化される」ということだろうが、毎日の生活の中に後から思い出せばキラキラしている要素が一杯あるということだ。疲れや目の前の心配事ばかりに目を奪われないで、若い頃でもおっさん期でもいつの時代にもある、今の輝きを忘れないようにしたい。
☆冒険指導でやってることは若かった10数年前も今もそんなに変わらないが、参加者や環境や思い付きで全く同じと言うことは一つもない。熱さや疲れや慣れに目を曇らせないで、今の有難さや充実感に気付いて毎時間を大切に子どもたちと過ごしたい。